唐辛子の赤は庶民の味方?
前、日本での唐辛子の普及について
「蕎麦」が大きく関わっていることを記述した。
江戸時代の食文化の花形蕎麦文化。
中でも庶民に大流行した「ぶっかけそば」の事。
このブームが薬用の唐辛子が食用に目覚めた瞬間である。
庶民が大きなきっかけを作った。
この庶民の味方、唐辛子の存在は全世界で起きている。
※初めに赤い色の魅力
欧州ではコロンブスによる唐辛子の伝来以前は
貴族上流階級の食卓には赤い色があり(肉の赤、ワインの赤)
庶民の食卓に赤色がないことに不満があった。
トマト、唐辛子が食用として庶民の食卓を飾ると一気に食卓に赤色が灯り、
庶民に歓喜が湧き上がった。
この現象は南アフリカ、インド、東南アジア、中東などどこでも同じ現象が起きた。
赤い色が食欲を増し、活気つけた。この赤色こそが庶民の味方。
余談。韓国も日本から唐辛子が渡るまではあのキムチは白キムチだった。
唐辛子が料理人に伝わり、キムチが一挙に赤に染まり朝鮮全土に広まった。
これも庶民の食で、韓国宮廷料理には唐辛子はない。
※次に食欲増進の魅力
多く国では庶民の食は常に大量に安価で手に入る穀物、炭水化物主体の食材である。
コメ、ムギ、アワ、ヒエ、トウモロコシ、イモなど。
結果、ご飯、パン、ウドン、ソバ、パスタ、ナン、ジャガイモなど。
これらは淡白で味は薄く、決して美味しい味のある素材、食べものということではない。
ここにも唐辛子が伝わり一挙に淡白な食用が味わい深い料理に変わった。
ぶっかけそばに七味唐辛子を入れると魔法の様に何倍も食べたくなる。
アジアの食には唐辛子が欠かせないのも同じ。
カプサイシンの効果で炭水化物の甘ったるさを引き締め、キレのある料理に。
また主食に添える一品の味が深みを増し、美味しさが倍加する。
安くて、大量にあり、いつでも使える唐辛子はまるで庶民の食卓に魔法をかけた様。
これまた一挙に世界を席巻した。
唐辛子の赤色、カプサイシンは世界の庶民の味方であリ幸福の神様である。
メルマガ 唐辛子・タネ爺の独り言 引用